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モバイル決済は何処が良い? [J&L]

「こんなものを買うつもりは無かったのに気に入ってしまった!」と言うお客様が結構居る。お昼は中華街でxxx円、ショーでは水晶クラスタにooo円以内、と予算を決めてお金をおろしてくるので、「買いたいと 思った時に 金は無し」となる事も多いみたいだ。特に外人さんは千円程度しか財布に入っていない方も多い。こういう時に頼りになるのがクレジットカードなのだが、小生の様に店舗を持たず展示会を転々とする個人事業主は与信の問題でクレジット会社の審査が通らない事が多い。通ったとしても、たかだか年に数回のカード決済の為に重いカードスキャンの機械を待ち歩いたり通信を確保したりするのは難儀だ。しかし、主催者のカード決済を使うと手数料はかなり高い。

こんな状況の中で、最近はモバイル決済の機能が充実してきている事に気が付いた。スマホのイヤホンジャックに小さな読み取り機を差し込んで、読み取ったカード情報を通信で飛ばすのだ。電波さえ来ていればスマホを使って決済が出来ると言う訳だ。決済には「サイン」をもらわなくてはならないので、手書き入力が必要になる。iPhoneはOKなのだがAndroid系は対応機種が限られている。しかし、専用の装置はいらないし機動性は抜群だ。

モバイル決済の凄い所は使わなくても全くデメリットが無いと言う事だ。リーダーは無料、月額料金0円である。与信のハードルも極めて低い。極論すれば、登録する人の名前とお金が振り込まれる銀行口座の名義人が同じであれば(ブラックリストに載っていなければ)個人でもカード支払いが受けられる様になったと言っても言い過ぎでは無いだろう。考えてみれば当然かも知れない。与信が必要なのはカードで払う側であり、お金を受け取る側ではないはずだからね。まあ、そんな訳で、新し物好きの小生は早速申し込んでみた。

モバイル決済の大手は「楽天スマートペイ」「PayPal Here」「Square」「Coiney」の4社と言って良いだろう。因みに、決済手数料はほぼ横並びだ。しかし、この中でJCBが使えるのは「楽天スマートペイ」だけ。おまけに私が口座を持っている楽天銀行ならば振込み手数料が無料で翌日に代金が振り込まれるという手厚い対応だ。これは楽天が一歩リードだろうと思い、まず楽天に申し込んでみた。しかし、結果は審査NG...トホホ、やはり楽天の様な大手は審査がキツイのか?(後日、もう一度申し込んでもらえないか?と連絡があったのだが後の祭り...)ここでめげずに、次はPayPal Hereだ。PayPalはeBayで様々な物を調達するのに良く使っている。ここの問題は、Webから新規で申し込めば銀行への振込み手数料が無料なのだが、Softbankのショップで申し込むと5万円以下の振り込みは振込手数料が必要になると言う事だ。これではカード決済代金が溜まるまで振込指示が出せないと言う事になる。そこでWebから申し込んでみたのだが、既に個人のアカウントを持っているからか申し込みが途中で止まってしまう。仕方が無いのでSoftbankのショップに行ってみた。ところが、そのショップにはリーダーの在庫が無く、調べてもらった所では近隣のショップにもリーダー在庫が無いと言うありさまだ。やる気が無いんだろうなぁ...これはダメだ、と思い断念。こうなったら意地だ、未だSquarとかCoineyが残っているじゃないか!SquareとCoineyと言う会社は聞いたことも無かったので、銀行への振込み手数料が無料と言う点に惹かれてSqueareに申し込んでみた。(Coineyに他意は無いデス)私のビジネス口座は会社名が頭に付くので「口座がご自身の物であると言う証明を送ってくれ」と言う連絡が来たものの、無事審査合格!パチパチパチ。

Squareを使い始めて、これは当たりだと言う事が判ってきた。まずは審査が簡単で速い。これはTwitterの創始者の一人、Jack Dorseyが始めた事業だけにアグレッシブと言う点で大手に勝っている。フリマに出している個人でも審査に通る可能性は高い。次に、無料のクラウドレジアプリAirレジ(リクルート提供)と連動してAirレジ上からクレジット決済が出来る事だ。加えてその場でクレジット領収書も印刷できる。勿論、Airレジの機能としてお店のレシートや領収書も印刷が出来る。(私の場合、店舗が無いのでモバイルプリンターが必要になるが)レジを持っていない個人事業主としては大変便利な機能だ。但し、この連動機能を使うにはiPadが必要で、AndoroidタブレットやiPhoneでは出来ない様だ。もう一つ、大きな特徴がインヴォイス機能である。これは、メールでお客さんに請求書を出す機能で、例えば販売の約束をしたらメールで請求書を送り、顧客が請求書に従ってカード情報を入力してもらえば決済が完了する。商品は郵送で送り、3日後には代金が銀行へ振り込まれると言った具合だ。この機能は(未だ日本では始まっていないが)Square Marketと言うWebショップ決済に使う事を意識している様だ。因みに、Square MarketはSquareがWeb上のショップ機能をサポートして決済をカード又はビットコインで行う事で手数料を取ろうと言う試みである。魅力は何といっても超安い手数料だ。Webショップ機能はサービスなので無料、手数料はSquareの通常決済と同じで良い。米国ではSquareの手数料は2.75%なので、Webショップが開店できて手数料が2.75%しかいらないと言う破壊的なサービスである。(普通はショップに20%くらいの手数料を取られる)現在、Squareのシステムはユニクロ、スタバが導入しているし、リーダーはローソンでも購入できる。

そんなわけで、怪我の功名と言うか、Squareは正解だった様に思う。もし、Square Marketが日本でも始まるならば、ハンドメイド作家にはかなり魅力的なサービスとなるだろう。貴方が趣味の延長線上で作った作品をフリマやハンドメイドマーケットで売ってみたいと思うならば、これらのモバイルカード決済は強い味方になってくれるに違いない。

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